シアトルから帰国しました -check out-

8月1日~25日までアメリカ・シアトルにあるNPO法人iLEAPで、リーダーシップやソーシャルイノベーションについて学んできました。新しい人・食べ物・言語の中で過ごした期間で感じたこと考えたこと。

ileap.org

言語化しないと頭の中から抜けて行ってしまう気がして、日本に着いた瞬間、成田空港の匂いを嗅いだ瞬間に体が日本に最適化しようとすることを恐れて、この文章を飛行機の中で書きました。笑

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文章を1つにまとめるのは難しいので、いくつかの視点から。

【”自分”について】

・主語を必ず自分にすること/自分を好きでいること

私は自分よりも相手に気が向いてしまう傾向にあるけれど、周りがどうであれ自分は自分であれ。ということを感じてました。そういう環境でもそういう国でもありました。自分が何をしたいのか・何を食べたいのか・人に合わせない自分を魅力に感じる強さと心の余裕を持つことが、結果的に自分と他人を愛することができると思います。

・自分の感情を察知する・相手に伝えることは思ったより難しい

→これは”私”を俯瞰した時に思ったことで、人を考察する力はあるかもしれないけど、自分自身の感情に向き合うことが苦手。何かにイラついてたり、モヤっとしていてもそれは我慢するか、相手やその事象ではなくそれを取り巻く社会に原因があると考えるようにしていました。でも、我慢することや何かの因果関係を頭で考えても、解決しないこともあります。いくら頭で考えていても、それで心の悩みは解決するわけではありません。前に進む状態にするためには、自分の事象の見方を変えるだけではなく、自分以外の誰かとその問題を共有して解決策に向き合うこともできると気づきました。

 

【”他者”との関わりについて】

・チームワークがなぜ大事なのか

チームワークは相手の強みと弱みを補完し合うことで、その組織(チーム)を前に進めること、と認識してました。

それは客観的には理解できるけれど、自分が1 on 1の関係性に悩みを抱えている時に、ある人に言われてハッとしました。

何でも自分自身で解決しようとしたり、とりあえず心の中において置くのではなく人に話すことで(上述したように相手に自分の感情を伝えてみることにも繋がりますが)前に進むことができるからこそチーム・仲間は大事なんだ…と。

 

・推測で人も物も捉えない

人の過去を知ったり、目の前の事象を捉える時に「何となくこういう人(もの)だ」と直ぐに捉えてしまうのは、相手にも失礼だし色眼鏡で見てしまうことにつながる。もの(プロジェクト)においては、ゴールがブレることで本末転倒になる。もっと相手を知ろうと体当たりしてみること。もっと相手を対等にみること。これは私のこれからの課題です。

・変えられるものと変えられないものがあり、変えられるものに着目すること

神よ、

変えることのできるものについて、
それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。
変えることのできないものについては、
それを受けいれるだけの冷静さを与えたまえ。
そして、
変えることのできるものと、変えることのできないものとを、

識別する知恵を与えたまえ。

 

 

これは以前キズキ共育塾の安田さんのお話を伺った時に紹介されていた詩で心にとても響いていた言葉でした。

東京にはない素晴らしい自然があるシアトルという環境や共にいる人たち・自分の弱みや強み、どれ一つ取っても良くも悪くも変えることができませんでした。それでも自分の考えや捉え方、行動を起こすことは変えることができる。自分と違う考えや価値観に出会った時は、変えられるものに着目するチャンスでした。人と違う自分を見つけた時に、その瞬間の感情や状態をどのように整理するのかー。自分を知るきっかけになりました。多様性という言葉は何だか意味よりも先行しているように感じますが、本当は相手を知り、自分を知ること。どうやって体ではなく、心で共存できるのかを考える必要性があると思いました。

 

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【家族について】

4週間弱、ホームステイをしていて感じたこと。「家族」について興味関心があるからこそ、とても良い時間をホストファミリーと過ごすことができました。

 

・夜は全員で基本ご飯を食べる

アメリカの通常勤務時間は8時ー17時。それでも働き方は皆結構バラバラ(IT企業が多いから)で食卓をみんなで囲み、今日どうやって過ごしたのかを話します。否定はせずに、それぞれが1日の過ごし方を肯定的に受け止めます。テレビは基本食卓にないので、ご飯後に一緒に見ていることが多いです。

・週末には家族全員で出かける時間を持つ

週末には必ず全員でどこかに出かけていました。家族と共にいる時間を増やすことで、会話量も増え、相手を知ることにつながりました。本当に沢山の場所に連れて行ってもらったり、話をしました。(沢山の体験をして欲しいというホストファミリーの愛が優しかった…)

 

・一人一人が対等

親が子供に対して何かを従うように言ったり、子供が親をリスペクトし過ぎたりするような上下の関係ではなく

横の関係。家の中でももちろん、家族連れの美術館や博物館では基本、親も子供も学ぶ姿勢を持ってきていて、

「子供のために」という雰囲気が全くなく、感じたことを共有し合う情緒的なコミュニケーションが行き交っていました。

例えば道端に咲いている花のことについて、美術館に展示されている作品について、新聞の一面に掲載されている写真について話す瞬間などが多くあり、
そんな中でなされているコミュニケーションが正に情緒的なコミュニケーション(以前ファミリーカウンセラーの吉岡ゆうみさんに教えていただきました)だと感じました。


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【食べ物について】

今回私がホームステイしたお家はビーガンのお家でした。(卵・肉・魚・乳製品・動物性油NG)だから、基本は野菜がメインの食事であとはお豆腐とか豆腐から作られたそいミートとか。

アレルギーがあるのと、環境問題(動物を殺傷することに対する考え方や、飼育する時に排出される動物からの二酸化炭素など)が主な理由です。

最初はキツイかな…と思っていたけれど、次第に慣れてきて他のものを偶に外食で食べると味が濃く感じたり、胃もたれしたり。逆に体が軽く感じたり、お腹が空きにくくなったり。

食べるものによって、体調や感覚の変化があったのが個人的にとても面白くて。レストランにも必ずビーガン対応のメニューがあったり、ビーガン専用のスーパー・調味料(マヨネーズとかチーズもビーガン専用のものがある)があるんです!

自分の食べるものが自分の体や社会にどう繋がっているのかを考えさせられた機会でした。日本に帰国して、自分の食べるもの、飲む物にもっとこだわりを持ちたい。

食べ物(栄養)が人間に与える影響や、人間と食と社会の関係性をもっと考えていけたら面白いな…と思いました。

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以上ここまでが取り敢えず私のこの3週間半のチャックアウト。

でもまだ言語化できていない部分もきっとあるので、是非沢山の人と話してじっくりと言語化できたら良いなと思います。

これから実は10月末に向けた国家試験に向けて猛勉強が始まるので、時間を見つけてお話できたら嬉しいです。

 

*iLEAPの活動はこれから日本で11月まで続きます。月1で協賛のマイクロソフト社で自分のプロジェクトの進捗を共有し合います。

 

今回の学びを得ることができたiLEAPの人たち、仲間たち、ホームステイの家族、日本の家族他全ての人に感謝を込めて。Thank you all of you!

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